こんにちは^^子育て奮闘中 & 執筆担当のチャン太郎(旦那)です。
今回は赤ちゃんのミルク作りで当たり前のように使われる水道水、この中に含まれるトリハロメタンについてお話をしていきたいと思います。
ということで
- 水道水に含まれるトリハロメタンはどんな物質?
- トリハロメタンが含まれている水道水でミルクを作ると赤ちゃんに悪いの?
- 水道水に含まれるトリハロメタンの抜き方は?
こういったことが知りたい方におすすめの内容となってます。
結論から言いますと、ミルク作りに使う水道水は10分間以上沸騰させてトリハロメタンを除去しましょう。有害な物質なので、赤ちゃんの体内に入らないようにした方がいいです。
この記事を読めばトリハロメタンについての知識が深まり、赤ちゃんにとって安全なミルク作りができますよ。
トリハロメタンについて全く知らない方は一読しておいた方がいいですね。
それでは早速本文にいきましょう。
粉ミルクを作る水道水に含まれるトリハロメタンとは?
トリハロメタンとは浄水場で水の消毒に使用される塩素と、自然界の水中に存在するアンモニアやフミン質など有機物と反応して生成される物質になります。
塩素は雑菌類をやっつける為に必ず水道水に入ってますし、アンモニアやフミン質は自然界(水中や土壌のあらゆるところ)に普通に存在します。よって必然的にこれらが結びつきトリハロメタンは発生してしまいます。
フミン質は動植物の遺体が土の中にいる微生物によって分解・重合され生成した有機化合物。アンモニアも同様になります。
トリハロメタンは赤ちゃんに悪影響なの?
トリハロメタンはなぜ赤ちゃんに悪影響なのか?と言われますと、ズバリ発がん性のある物質だからです。
トリハロメタンは日本の水道水質基準では『総トリハロメタン』と呼ばれ、以下の4物質を指します。
- クロロホルム
- ブロモホルム
- ジブロモクロロメタン
- ブロモジクロロメタン
この中でも発がん性があるのが、クロロホルムとジブロモクロロメタンになります。
特に一番多く存在しているクロロホルムは厄介です。昔は麻酔薬に普通に使用されてましたが、今ではガンや肝機能障害等を引き起こすことから厳しく規制されてます。
日本の法律で人の健康や生活上支障をきたす水質基準51項目については、基準値が設けられてます。※上記4物質はこの51項目に入っている
トリハロメタン4物質と合計の総トリハロメタンは、日本の水道法では下記の基準値以下で管理されています。
クロロホルム | ブロモホルム | ジブロモクロロメタン | ブロモジクロロメタン |
0.06 mg/L以下 | 0.09 mg/L以下 | 0.1 mg/L以下 | 0.03 mg/L以下 |
総トリハロメタン 上記4物質の合計濃度が0.1mg/L以下 |
これぐらいの数値以下だと体に悪影響が無く、比較的安全だといえます。
ただ大人ならばそれでもいいかもしれませんが、赤ちゃんのミルク作りに使用するにはちょっと抵抗があります。
下記グラフの合計の免疫物質(ピンク色線)見て下さい。生まれて6ヵ月の赤ちゃんは成人の抵抗力の半分以下!
引用元)岡山の医療健康ガイドMEDICA
トリハロメタンはどれぐらい水道水に含まれるの?
トリハロメタンが水道水にどれだけ含まれるのかについては、前章で説明した下記基準以内の数値が含まれています。
重要なのでもう一度いいますが、
- クロロホルム:0.06mg/L以下
- ブロモホルム:0.09mg/L以下
- ジブロモクロロメタン:0.1mg/L以下
- ブロモジクロロメタン:0.03mg/L以下
これらを4物質を合わせた総トリハロメタンが0.1mg/L以下になります。
日本の法律で上限値は決まってますが、実際どれぐらい含まれているのかは地域の浄水場の処理技術によって異なってきます。
ここで1つ知っておいていただきたい注意事項があります。それは水道水が沸騰し始めるタイミングでトリハロメタンが一気に増えることです。
加熱することにより残留塩素と、冒頭で解説したフミン質などの前駆物質との反応が速やかに進むからです。
下記は500W、670W、1000Wの3パターンで、水道水をゆっくり時間をかけて加熱、また急激に加熱することにより残留塩素とトリハロメタン量を測定したグラフになります。
加熱すると残留塩素(左図)は徐々に減っているが、トリハロメタン(右図)は沸騰するまで増え続け最大1.5倍になってます。しかしそのあと沸騰し続けることで一気に低下する傾向です。
引用元)環 境 化 学(Journal of Environmental Chemistry)Vol.9,No.1,PP.29-37,1999]
ここで実際に、筆者自宅の水道水に含まれるトリハロメタンはどれぐらいなのかを調査。今回は水質分析.comのアムコンさんに協力をお願いいたしました。
3パターンで測定してもらいました
- そのままの水道水
- 水道水を5秒間 沸騰させる
- 水道水を10分間 沸騰させる
結果になりますが、5秒間 沸騰時が一番トリハロメタンの量が多かったです。4物質合計の総トリハロメタンが増えて、さらに4物質の中でも一番危険なクロロホルムが倍になりました。
対して10分間沸騰させた場合は4物質全てほぼ0でした(^^♪
ついでに残留塩素も測ってみましたが、これは素直に沸騰時間に比例して下がっていきました。正直10分間も沸騰させなくても、2分間以上沸騰させればほぼ0になります。
残留塩素について詳しく知りたい方はコチラ☟
【知らないとヤバイ!】赤ちゃんのミルク作りで知っておきたい残留塩素とは?
今回アムコンさん(水質分析.COM)で調査していただいた結果報告書になります。自宅の水道水が気になる方は依頼してみましょう。
水道水に含まれるトリハロメタンの抜き方は?
水道水に含まれるトリハロメタンを除去する方法は、10分以上沸騰させ続けることです。
前章で説明しましたが、下記グラフでも示しているように沸騰し続けるとトリハロメタンの数値が下がってきます。
10分ぐらい沸騰させるとトリハロメタンはほぼ0に\(^o^)/
まとめ:水道水を使って調乳する際はトリハロメタンに注意しよう!
ミルク作りに水道水を使う場合は『10分間以上沸騰させてトリハロメタンを除去させよう』ということで解説していきました。
正直ミルク作りをするのに、ここまでトリハロメタンを気にしないとダメなのか?ですが・・やはり成人の抵抗力に比べて半分以下の赤ちゃん、できる限りのことはしてあげたいですよね。