こんにちは、子育て奮闘中 & 執筆担当のチャン太郎(旦那)です🐶
今回は赤ちゃんのミルク作りでお邪魔になってくる、残留塩素について語っていきたいと思います。
- そもそも残留塩素って何?
- 赤ちゃんのミルクに使う水は残留塩素を抜いた方がいいの?
- 残留塩素は赤ちゃんの健康を害するの?
こういった疑問・お悩みにお答えしていきます。
まず結論からいいますと哺乳瓶の消毒後につく残留塩素と、粉ミルクに使う水道水の残留塩素は除去した方がイイです。
ミルク作りではお邪魔になってくる残留塩素ですが・・恐ろしい雑菌を倒すために塩素消毒は必要で、その残骸が残るのは仕方がないこと。
そんなありがたい塩素様の役割から、役目を終えた塩素(残留塩素)の対処方法まで、この記事でバッチリ分かるように解説していきます。
『こういった物質が赤ちゃんの健康に影響しないのか?』と不安を感じている方はぜひ記事を一読してください。
それでは早速本文にいってみましょう。
残留塩素とは?
まず残留塩素というのは、遊離残留塩素と結合残留塩素から構成されています。
残留塩素=遊離残留塩素+結合残留塩素
この残留塩素ですが強い酸化力があり、煮沸消毒では倒せない雑菌類に効果抜群です。
それではもっと細かく、それぞれ遊離残留塩素と結合残留塩素に分けて説明していきましょう。
遊離残留塩素
遊離残留塩素は次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンから構成されてまして、有効塩素と呼ばれたりもします。上図の次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンが遊離塩素の形でそれぞれ液中をさまよっている状態です。
この次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンが含まれる比率によって、哺乳瓶の消毒・除菌に使われる『次亜塩素酸水』や『次亜塩素酸ナトリウム』になったりします。
それらが殺菌・除菌の役目を終えて残存しているものを遊離残留塩素といいます。
結合残留塩素
次は結合残留塩素になります。
先程の遊離残留塩素が、水中に含まれているアンモニア化合物と反応してクロラミンという物質になります。
このクロラミンですが水のphによってモノクロラミン、ジクロラミン、トリクロラミンに変化します。この3種類を結合残留塩素と呼びます。
ただ先程の遊離残留塩素と比較して数十分の1の殺菌力になります。数十分の1とはいえ、そこそこ強い酸化力がありますので雑菌を倒すのには十分です。
赤ちゃんのミルク作りで邪魔になる残留塩素
赤ちゃんのミルク作りでは残留塩素が厄介者になってきます。
大きく分けて哺乳瓶の消毒・除菌で残った塩素と、粉ミルク用に混ぜる水(水道水)に含まれている塩素の2パターンがあります。
それぞれ分けて説明していきましょう。
哺乳瓶の消毒・除菌後の残留塩素
この残留塩素が絡んでくる1つは、ミルトンなどを使って哺乳瓶を消毒・除菌をする作業にあります。これはミルクを作る前準備段階ですね。
哺乳瓶を消毒・除菌液に浸けるのはいいですが、取り出してそのままだと、高い濃度の残留塩素がついたままでミルク作りをすることになります。
いくら塩素がミルクの成分と反応して塩になるとはいっても、赤ちゃんに与えるのには抵抗があります。
ここでやって欲しいのは、高い濃度の残留塩素がついた哺乳瓶をさっと水道水で洗い流すことです。ほぼ哺乳瓶についた残留塩素は洗い流されます。
なんと哺乳瓶についた残留塩素がほぼ0に!!☟
哺乳瓶についたミルトンは赤ちゃんに影響??消毒後そのままorすすぐべきか検証してみた
洗い流す水道水にも残留塩素が含まれてますが濃度自体が低いです。洗浄後、哺乳瓶に水滴で付着するぐらいなら全然問題ありません!
ミルク作りに使う水道水に含まれる残留塩素
今度は粉ミルク作りに使う水道水に含まれる残留塩素になります。
先程洗い流した際に哺乳瓶につく水道水の水滴ぐらいなら問題無いですが、ガッツリとミルク作りに使う水に関してはまた別です。
例えば新生児が1回当たりに飲む80mlの水道水に、どれぐらいの残留塩素が含まれているのか?調査したところ0.66mg/L(ppm)になりました。
国内だと残留塩素の水質管理目標設定値は、下限が0.1mg/Lで上限が1mg/Lになります。
これからすると0.66mg/Lは少し高めの数値になりますが、成人の場合これぐらいの数値なら健康には問題無いと言われてます。
ただ新生児の赤ちゃんは、成人の3分の1ぐらいしか抵抗力がありませんので細心の注意が必要です💦それに味と臭いが悪くなり赤ちゃんがミルクを飲まなくなる恐れもあります。
なので沸騰させることによりしっかり残留塩素を抜いてあげましょう。ちなみに電気ケトルを使って80mlの水を2分弱沸騰させましたが、こんな短い時間でも残留塩素がほぼ0になりました。
まとめ:ミルク作りの際注意したい残留塩素
それではまとめていきましょう。
まず残留塩素というのは、遊離残留塩素と結合残留塩素を足したものをいいます。
遊離残留塩素は結合残留塩素の数十倍殺菌力が強いです。しかし発がん性物質トリハロメタンを生成したり、強いカルキ臭を発生させたりします。
対して結合塩素は殺菌力は劣るものの、トリハロメタンやカルキ臭が抑えられたり、残留効果が高い(長時間殺菌効果が持続)特徴があります。
それぞれ良い or 悪いところがありますね。
次に殺菌力が高いこの塩素ですが雑菌類を倒して役目を終えたあと、ミルク作りで逆に障害となってきます。
それは主に下記ケースになります。
- 哺乳瓶を消毒・除菌したあとにつく残留塩素
- 粉ミルクを溶かす水道水の残留塩素
この程度なら問題無いという人が多いですが・・なにしろ新生児の赤ちゃんの抵抗力は成人の3分の1程度。用心するに越したことはないです!
哺乳瓶を消毒・除菌したあとは水ですすぐ、粉ミルクに混ぜる水道水は沸騰させ残留塩素を抜くなどで簡単に対処できます。
大切な赤ちゃんの為にしっかり実施しましょう。