こんにちは^^執筆担当のチャン太郎(旦那)です。
今回は赤ちゃんの粉ミルクを作る際に使う『水』について徹底解説していきたいと思います。
記事の内容としましては
- ミルクを作るのに水道水を使って大丈夫なの?
- 水道水に有害物質が含まれているって聞くけどホント?
- ミルクを作るのにどんな水を使うのがベストなのか?
こういった質問にお答えしていきます。
ミルク作りに水道水を使っても基本的には問題ありませんが、確実に安全な物を求めるならRO水になります。
ミルク作りに使う水が赤ちゃんに影響しないか心配。できれば身近にある水道水を使いたいなどなど・・
それでは早速本文にいきましょう
粉ミルクを作るのに水道水は使ってもいいの?
まず日本の水道水は世界的にみても安全な方で、赤ちゃんのミルク作りに使用することができます。
それは法令で定められたピラミッドの赤『水質基準項目(51項目)』と、もう1つは目標値でありますが『水質管理目標設定項目(27項目)』で厳しく管理されているからです。引用元)厚生労働省の水道水質基準と水質基準項目&水質管理目標設定項目より
水質基準は下記51項目からなってまして、必ず守らないとダメな基準値になります。
水質管理目標設定27項目についてはあくまで目標の数値になります。もちろん目標設定値から外れる場合もあります。
ということであわせて78個もある水質基準と水質管理目標設定項目ですが、その中でも特に危険で注意したい物質に絞って解説していきたいと思います。
トリハロメタン
トリハロメタンは浄水場で水を消毒する為に使用される塩素と、自然界の水中に存在するアンモニアやフミン質などの有機物と反応して作られる物質になります。
水質基準51項目では総トリハロメタンの名称で記載されてます。下記4物質を合わせたものですね☟
【総トリハロメタンは4物質の合計】
- クロロホルム
- ブロモホルム
- ジブロモクロロメタン
- ブロモジクロロメタン
これらの中でもクロロホルムとジブロモクロロメタンは、発ガン性物質で赤ちゃんにとっては有害です。
そして注意して欲しいのが、トリハロメタンは水道水が沸騰し始めるタイミングで一気に増える可能性があることです。多い事例だと沸騰前の8倍ほどにも(゚д゚)!
なので中途半端に1回数秒だけ沸騰させるのは逆に危険で、10分ぐらい沸騰(煮沸)させるとトリハロメタン量は0に近づきます。
もっとトリハロメタンについて詳しく知りたい方はコチラ☟
赤ちゃんに悪影響!ミルクを作る水道水に含まれるトリハロメタンとは?除去方法は?
残留塩素
残留塩素は水道水に含まれている程度なら健康に直接影響しません。少しゆる目の水質管理目標設定27項目に分類されているので分ってもらえるかと思います。
じゃーなぜ取り上げたのかといいますと・・味と臭いに影響するからです。なんとも言えないカルキの変な味と臭い、例を挙げるとプールの水ですね(*_*)
これでミルクを作ると赤ちゃんが飲まなくなる可能性があります。それとやはり健康に影響が少ないからと言って、抵抗力が低い赤ちゃんに塩素を摂取させるのは嫌ですよね💦
残留塩素の取り除き方など詳しく解説してますのでぜひ☟
【知らないとヤバイ!】赤ちゃんのミルク作りで知っておきたい残留塩素とは?
硬度
ミルク作りにはミネラル分の少ない軟水を使った方がいいです。
そうしないと赤ちゃんの胃腸内臓機能が未発達の為、多量のミネラル分の消化・吸収がうまくできずに、お腹を壊し下痢になる恐れがあるからです。
硬度は硬水は100mg/L以上で、軟水は100mg/L未満
幸い日本の水道水は軟水で、全国の硬度平均は48.9mg/Lぐらいです。粉ミルクのメーカーが、60mg/L以下でミルクを作るのがベストと言っているので丁度いいぐらいの硬度になってます。
実際に家の水道水の硬度を測定してみました☟
赤ちゃんがお腹を壊さないように!粉ミルクの調乳で使うのは硬水or軟水のどちら?
大腸菌
大腸菌は主に人の大腸や、それ以外にも自然環境に広く分布している微生物になります。
感染力は他の食中毒菌より強く、赤ちゃんの体内に入ってしまうと腹痛や下痢を引き起こす原因に。
でも熱や塩素に弱いので感染を防ぐことは十分可能です。水道水なら残留塩素が0.1mg/L以上含まれるように法律で管理されてますので、感染する可能性は低いと思います。
一般細菌
一般細菌は『コレ』っていう特定の細菌を指すのではなく、無数の雑菌をひとまとめにした呼び名になります。
そしてそのほとんどが人に対して病原性がない無害の細菌です。
ただ水質基準51項目で決められているように、基準値1mLあたりで数値100以下にならないとその水は汚染されていることになり、下痢を引き起こすような病原菌を含んでいる可能性が高いということになります。
先ほどの大腸菌と同じで熱と塩素に弱く、水道水ならば残留塩素が含まれていますので、ある程度の感染予防はできるはずです。
カドミウム
カドミウムはイタイイタイ病の原因となった有害物質になります。小学生の社会で習いますので知っている人は多いかと。
この有害物質を摂取し過ぎるとビタミンD生産障害になり、カルシウム吸収が低下して骨が脆くなります。その結果骨が簡単に折れてしまうワケです。
カドミウムは自然界にも存在してますが、主に工場からでる排水に含まれてます。もちろん水質基準51項目に含まれていますので、水道水には基準値以下になるように浄水場で管理されています。
水銀
水銀は先程のカドミウムと並んで、危険な有害物質です。
水銀を大量に摂取してしまうと、中枢神経がやられてしまい視覚、聴覚・・あらゆる障害を引き起こす原因になります。
水銀は自然界にも多く存在していることから、水道水に微量ですが含まれています。
鉛
鉛は体内に蓄積すると中毒症状になり、赤ちゃんだと精神の発達障害を引き起こす恐れがありますので注意が必要です。
鉛は以前鉄に比べて錆びにくいということから、水道管に普通に使用されてきました。現在はポリエチレン管などに変わってきてますが、まだ古い建物はそのままということがあります。
心配な方は基準値以内か?鉛量を測定するキットが売られていますので、それで確認してみてもいいかもしれません。
ヒ素
和歌山カレー事件でも有名なヒ素になります。多量に摂取すると肝硬変や神経麻痺などを引き起こし、間違いなく健康に害を及ぼします。
自然界に多く存在している物質で、水道水にも微量ですが含まれています。
六価クロム
六価クロムは発ガン性のある危険物質になります。国際がん研究機関IARCの5段階分類でも、最高レベルに危険なグループ1に属しますので今回挙げてみました。
ただ自然界には存在しない物質で、主に工場排水で環境中に放出される可能性があります。
もちろんのこと水質基準51項目に入っており、浄水場でしっかり管理されているので、これに関しては大丈夫かなと思います。
亜硝酸性窒素および硝酸性窒素
亜硝酸性窒素と硝酸性窒素は、水道水や井戸水のほとんどに含まれている物質になります。
これらの物質を過剰に摂取すると、メトヘモグロビン血症という酸素が欠乏してしまう症状が起きてしまいます。体内に酸素が行きわたらないと大変なことに💦
赤ちゃんは特に注意が必要で、成人よりもメトヘモグロビン血症になりやすいと言われてます。それはメトヘモグロビンの元になる亜硝酸を育成しやすい体内だからです。
近年でも普通にこういった問題が起きてます汗
シアン化物イオン及び塩化シアン
シアン化物イオン・塩化シアンは極めて毒性が高く、摂取することにより死に至ることがあります。
あの有名な青酸カリ(シアン化カリウム)もこの種に分類されます。
自然界にも若干存在しますが、工場から出る排水がほとんどです。
以上特に水道水に含まれる危険な物質と、ママさんやパパさんからよく質問で挙がっている懸念物質について解説してきました。
次に『これらの物質の影響で実際に健康被害が起きてるのか?』それもあわせてみていきましょう(‘ω’)ノ
過去)水道水に含まれる有害物質が及ぼした健康被害
水道水が原因での健康被害は昔の話では?今の徹底管理された施設では起きないんじゃないの?と思われる方がいるかもしれませんが・・実は近年でも起きてます。
【平成21年度~水道水による汚染事故と健康被害事例一覧表】
平成21年度から取り上げて見てみますと、そこそこの頻度で健康被害が出てます。
現時点で1番最近の健康被害だと、亜硝酸態窒素が原因で起きたものになります。これは先ほど亜硝酸性窒素および硝酸性窒素でこれらの物質を過剰に摂取すると、メトヘモグロビン血症で酸素が欠乏してしまうと説明した通りです。
この際10人の赤ちゃんがメトヘモグロビン血症を発症し、酸欠状態になるという事故が発生してます。
粉ミルクを作るのにベストな水は?
前章までで日本の水道水は安全だと言われても、色々危険な物質が含まれていることが分かっていただけたでしょうか。
浄水場にて『水質基準51項目+水質管理目標設定27項目』で定められている基準値を守ったとしても厳しい場合があります。それは水が通ってくる配管に有害物質が含まれていたり、自然界のいたるところに化学物質や細菌類が存在しているからです。
『そんな都合のイイの水があるワケ』と言いたいところですが・・超安全な水があります。
それはRO水になります。有害な物質がほぼ0で非常に安全な水。有名なところだとアクアクララ、クリクラなどのウォーターサーバーですね♪
ROはReverse Osmosisの略で逆浸透を意味しています。不純物の混じった水を逆浸透膜と呼ばれる0.0000001mmの穴の空いた膜に、圧力をかけながら通していく方法になります。
髪の毛の太さが0.08mmなので、0.0000001mmがいかに小さい穴かというのが分かります。
これにより化学物質や細菌・ウィルス類などの不純物ほぼ全てをせき止め、水分子だけを通すような仕組みになってます。
もっとRO水について詳細が知りたい方はコチラ☟
【調乳に使うのはRO水or天然水?】赤ちゃんの粉ミルクを作るのに安全な水を徹底追求♪
まとめ:粉ミルクを調乳する水は赤ちゃんにベストなものを選ぼう!
今回ミルク作りに水道水を使っても大丈夫か、また水道水以外にもっと安全な水はないのかについて解説してきました。
まず水道水は『水質基準51項目』と『水質管理目標設定27項目』によって、有害物質を厳しく管理していますので基本的に安全な水になります。
ただ浄水場で管理されていても、各家庭に送られる配管に有害物質が含まれている場合がありますし、自然界のいたるところにも存在します。
じゃーここでもっと安全な水がないのかということで、挙げられるのがRO水になります。
RO(Reverse Osmosis)は逆浸透を意味し、この特殊な逆浸透膜にあいてる0.0000001mmの穴に不純物が含まれる水を通すことで、クリーンなRO水(純水)を作ることができます。
【調乳に使うのはRO水or天然水?】赤ちゃんの粉ミルクを作るのに安全な水を徹底追求♪
それでは最後までお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>